かなわない
『ちゃぶ台 vol.2』を読んで、気になった植本一子さん。
彼女の本を読みたいなぁと思っていたら、知人が『働けECD』と共に貸してくださいました。
感謝!
発行順に、まずは『働けECD』から。
働けECD わたしの育児混沌記 (ミュージック・マガジンの本)
- 作者: 植本一子
- 出版社/メーカー: ミュージックマガジン
- 発売日: 2011/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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読み始めて、最初に浮かんだのは「なんじゃ、こりゃ!」。
その生々しさに、驚いたのです。
え、こんなこと書いていいの?
もともとブログに書いてたそうだけど、そんなこと公開しちゃうの?と。
そして、わたしは経験しないであろう出産・育児というものは、こんなに孤独なのか、と愕然としました。
母も近い想いをしただろうなぁと、感謝の気持ちが生まれました。
『かなわない』は、もっと生々しい。そして、激しい。
まだ癒えていない、とじていない傷口を見ているような気分。
その激しさに「ついていけない」「分からない」と感じながらも、読み進めるのを止められませんでした。
2014年に現れた「先生」の言葉が沁みました。
読んでいて、苦しいくらい。
程度は違うけれど、同じような苦しみをずっと感じていたので、自分が言葉をかけてもらっているような思いがしました。
この言葉に出合うために、この本を開いたのかもしれないと。
『女子をこじらせて』もそうでしたが、読むのが苦しいけれど、自分を慰めてくれる本に出合えています。
読んでも、今なら耐えられるから、出合ったのかも。
若いときは、共感する苦しさに沈み込むことの方が多かったです。
今度は、「先生」の本も読んでみようかな。
生々しいけれど、途中からは私小説を読んでいるような感じもしました。
それから、植本さんの文章、やっぱり好きだなぁと思いました。
『ちゃぶ台』での文章を読んで感じた通り。
彼女の写真も、今度観たいです。
植本さん、ちょっと落ち着いた人生になって行くのだろうかと思っていたら、新刊は『家族最後の日』というタイトル。
特設サイトが出来ていました。
植本一子『家族最後の日』特設サイト - 太田出版