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ブログ「ココチノ」管理人の読書ブログ

女子をこじらせて

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

 

「こじらせ女子」
ネットでその言葉を見た当時、本は読んでいないけど、あぁ自分のことかなぁと感じました。
そして、いつか読もうと思っていました。

 

が、ずるずると時は流れ…。
先日ネットニュースで見た、著者の雨宮まみさん逝去のニュース。
いま読まなきゃと、図書館で借りてきました。

 

読んでいるうちに泣けてきました。
どうして泣いているか分からないけれど、思わずウッと込み上げてくるくらい。
感じている“生きづらさ”が似ているように感じたのかな。

殻を破って出せる、まぶしい「本当の自分」なんて、ない。
何もかもが自分には「許されてない」と思ってたんですよね。
自分だけが何かがおかしいと思いました。悪い意味で普通じゃない。そのことに気づかれたらどうしようと思っていました。
 

「ブスだ」「ブサイクだ」と言われて傷ついていたこと、
ニキビに悩んで、今も将来も真っ暗に感じた経験に、苦笑いするくらい共感しました。
ニキビは、きれいにはならなかったけど、幸いクレーターにはならなかったです。
中学生時代に持っていた、あの「ニキビ痕」に関する情報は何だったんだ?

 

いま、わたし自身も感じていることを端的に、いや長いけど、書いていてくれました。たびたび、ノートに書き写したそれを、読み直そうと思います。

 

雨宮さんの文章、とても好きだなと思いました。
「どっぷりつかっているのに、つかっているのは超浅瀬。」の表現が好き。
まさに、わたし。

雨宮さん、ありがとう。
 
 
一人一人の生きづらさや悩み・苦しみは違うけれど、当事者として根っこの違和感が近いかもしれないというのは、希望でした。
同じ方向を見ている人たち。
 
向かい合って分かってくれるかもしれない、という人がいるのも希望。
わたしにとって、それは高橋和巳さんの本で気づけたことでした。