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まねしたくなる土井家の家ごはん

まねしたくなる 土井家の家ごはん (講談社プラスアルファ文庫)
 

 一番、私好みの料理を作っていそうな料理研究家は誰だろう?と思ったときに、思い出したのが土井善晴さん。
文庫本という形態が、この本を選んだ理由の一つでもある。

“食べること”と“素材(食材)”に対する愛が、感じられる本だった。
しかも、力強く!
テレビで見る、穏やかそうなイメージとは少し違った。
熱い!

冒頭の1ページには、大きな文字でこう書いてある。

何よりも、家のごはんが大切です。
何よりも、旬の素材が大切です。
なぜなら、食べることは
生きることだから!

偶然聴いたラジオ(また、ラジオ)でも、“”について熱く語っておられた。
“旬”に対する感覚が、田舎(というより山奥)に住んでいる私が自然に感じられるものに近くて、嬉しくなった。
料理に対して“味付けでどうこう”という姿勢ではなくて、“命をいただく”という想いがある。

見た目はそれなりにいいけれど、素材そのものの味がしないお弁当を食べた時には衝撃を受けた。
つい最近のこと。
あれは、調味料で誤魔化してなかったからこそ、素材の力の無さがそのまま出てしまったのか。

親が米も野菜も作ってくれているし、山菜を採れる環境にある。
おいしい料理を作れる恵まれた環境にはあるなぁと思うと、料理に対する関心が湧く。
だけど、“ご飯だけあればいい”くらいの私。
料理への関心をどう広げていくか、が課題。

文章はとても面白く読んで、いくつか付箋も付けてあるのに、未だ土井さんのレシピでは作っていないという有り様。

土井善晴さんのTwitterも見ていて、気持ちがいい。
写真もすてきだ。