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ブログ「ココチノ」管理人の読書ブログ

知ろうとすること

知ろうとすること。 (新潮文庫)

知ろうとすること。 (新潮文庫)

 

テレビ、新聞やネットで流れてくる情報を自分で消化できずに、不安になる。
東日本大震災のときは、原発事故があって、尚更そうだった。

何が正しいのか、間違っているのか、過敏なのか、鈍感なのか。
その人の置かれている状況によっても違うんだろうと思う。

日々、さまざまな事柄を気にせずにはいられない方もいる。
その人のことを思うのも大切だけど、
それに感情でだけ引きづられてしまうのはちょっと違う気がする。

この本を読んでいたら、当時の不安も思い出したりした。
何か出来ることはないかと、出来る範囲で募金したり、
ネットで出来るボランティアに参加したりしたけれど、
気持ちばかりが焦って、実際に動くことは出来なかった。

中越地震を思い出して、ちょっと苦しくもなった。

 

二ヶ月以上前に読んだ際に付箋で印してたのは、次の箇所だった。
震災や原発事故とはズレたところだ。
全体を通して、その「姿勢」は感じた。

糸井さん : 勉強して知識を仕入れても、実際のところは、数字やデータじゃなくて「印象」で覚えちゃう。

早野さん : 我々の体には、138億年前の水素が入ってる。それから、13億年前にできたカリウムも入ってる。

糸井さんのあとがき : 
こころのありようっていうか、「姿勢」って、ことばになってないけれど、いちばん多くを語ってくれるもんなんだなぁ、と。