ココチノの本棚

ブログ「ココチノ」管理人の読書ブログ

すばらしい日々

すばらしい日々

すばらしい日々

 

カーリルで調べたら、地元の図書館にあった。
図書館の机で読み始めた。
家とも、お気に入りのカフェとも違う読書時間。
今までは、図書館の机を使うのは、調べものやパソコンで作業するときだった。

ばななさんの文章って、こんなに優しかったっけ?
一篇一篇、沁みてくる。
不意に鼻の奥がツーンとし、涙と鼻水が出そうになっていることに気づく。

頭が(心が)思う前に、文章からダイレクトに受け取った感じ。
そういう経験はあまり無いけれど、喩えて云うなら、優しくただ抱きしめてもらった感じだ。
まるごと受け容れてもらえたような...。
自分でも、何云ってんだ?っていう感じ方だけど、そうなんだからしょうがない。

家に帰って、雨音を聴きながら、続きを読む。
吉本隆明さんの“最後まで諦めなかった”姿を感じた。
だいぶ前に、ほぼ日のイベントで吉本さんの声を聴いたことを思い出す。
2003年...本当にだいぶ前だな。

正直、話は難しくて理解できてなかったけど、吉本さんの情熱はビシビシ感じた。
すげー人だ!っていうのは分かった。

 

ばななさんのご両親に対するまなざしは、70を迎える親を持つ身としては、共感する部分もある。
おかげ様で、うちの両親は元気だけれど。
しかし、共感や感謝と同時に、私はそんな優しい気持ちで接する自信がない。
ただ、その時が来たら、優しい気持ちで過ごせたらいいなぁと思う。

 

この本は、買って手元に置いておきたいと思う。
そして何度も読み返すと思う。
ここに書かれている「すこやかさ」や「ていねいさ」を持ちたいから。