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なるほどの対話

なるほどの対話 (新潮文庫)

なるほどの対話 (新潮文庫)

 

ばななさんと河合隼雄さん、気になるお2人の対談。
単行本は、平成14年に刊行されている。
12年前か...。

河合さんが仰ってる。

思春期というのは、本当にわからないのでね。ただ、そこを守られているかいないかの差ですね。そこで変に心配されて介入されたりしたら、さなぎの殻を潰されるようなものですから。

そんな事件が起きている。
そして、さらに幼い頃のこと何だろうと思うけど、「子どものとき」について。

やっぱり子どものときの試練や、人間とどう接したか、そして何を食べたか。なかでも食べ物が大事だと、この頃すごく思いますね。 

具体的に、どんな食べ物かということは書かれていない。
“家族でご飯も食べていない”という言葉もあり、食べ物と食卓のことなのだろう。
子どもにとっては、食べ物は親と一緒に食べるものであるはずなんだろう。

“おいしい”とか“きれい”という、自分の感覚を積み重ね、それを誰かと共有していくことで、自分が育っていくんだろうと思った。

ノートに書き写したのは、「自分で自分をたのみにする」ということ。
何度か出てくるキーワードだった。

  • 自分をたのみにするのは、苦しいけど楽しい
  • 「自分をたのみ」にしないと、せっかく生まれてきたのに、どうしようもない
  • 「自分をたのみにする心」がとても大切
  • 何もないんだけど、たのみにしてる……

ほか、心に留めたのは「罪悪感」「偶然」という単語。

私にとっては、「たのみにする」自分を強くしてくれるのが、ほめ日記だ。
以前は、“そんなこと言える(書ける)のは、その人が恵まれているからだ”というひがみがあって、素直に言葉を呑み込めなかった。
今もひがむけど、以前よりはフィルターの穴が大きくなったように思う。
できれば、そのまま受け取りたい。体には堪えるけど。